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竹内涼真主演のTBS日曜劇場『テセウスの船』は、東元俊哉の同名漫画(講談社「モーニング」・全10巻)が原作だ。ドラマは2020年1月19日から3月22日まで、全10話で放送された(出典:TBS公式サイト)。10話・10巻とほぼ1対1の構成なので、実写化にあたって「どこを削ったか」ではなく、「同じ着地点に、まったく違う道筋で向かわせている」という改変が起きている。
ここから先は結末に触れる。ドラマと原作の違いを3つに分けて整理し、共犯者の正体・事件そのものの設定・過去を変えたあとの“もう一度の事件”で使われた混入物という結末に関わる部分まで書く。ネタバレを避けたい人は、先に原作か配信でドラマを見終えてから読んでほしい。
こんな人に向いています
- ドラマを見終えて、原作でどこが変わっていたのか知りたい人
- 原作を先に読んでから、ドラマとの答え合わせをしたい人
- タイムスリップ×社会派ミステリーという設定そのものに興味がある人
逆に、まだドラマも原作も未経験で、結末を先に知りたくない人には、この記事全体が向かない。その場合は原作1巻か、ドラマの配信を先に確かめてから戻ってきてほしい。
まず基礎から。原作とドラマの関係
『テセウスの船』は東元俊哉による漫画。講談社の青年漫画誌「モーニング」で2017年から2019年にかけて連載され、全10巻で完結している(出典:講談社コミックス公式ページ)。主人公・田村心が、殺人犯とされた父の無実を証明しようと事件現場を訪れ、1989年へタイムスリップしてしまうところから物語が始まる。ドラマ化は2019年に「モーニング」公式が発表し、TBS日曜劇場での連続ドラマとして竹内涼真が初主演を務めた。

違い1. 共犯者の正体が、原作とドラマで真逆になっている
主犯が加藤みきおである点は、原作とドラマで共通している。違うのは、その共犯者の正体だ。原作では、主人公と同じようにタイムスリップしてきた「未来の、大人になったみきお自身」が共犯者として関わる。つまり事件そのものが、時間を超えた構造の中で起きている。ドラマでは、この設定を丸ごと外し、田中正志という同時代の人物を共犯者として置いた(出典:シネマトゥデイの比較記事)。
原作はSF的な仕掛けの中で完結させ、ドラマは同じ時代を生きる人間どうしの恨みとして描き直した、ということになる。
違い2. 事件そのものの設定が変わっている
事件の舞台と日付、被害の中身も作り替えられている。原作は北海道の音臼村で、1989年6月24日に青酸カリが混入された。確認できた出典の範囲では、原作側はその日の行事までは示していない。ドラマは舞台を宮城県の音臼村に移している。日付は1989年3月12日、行事名は「6年生を送るお楽しみ会」。そのうえで、青酸カリ入りのオレンジジュースが混入したと描いている(出典:Wikipedia「テセウスの船(漫画)」テレビドラマ節)。被害者の人数も、原作は職員5名・生徒16名、ドラマは職員3名・生徒18名と異なる(出典:Wikipedia「テセウスの船(漫画)」のあらすじ節・用語節)。
違い3. 過去を変えたあとの”もう一度の事件”で、混入物が違う
心がタイムスリップして過去を変えたことで、1989年の事件は一度では終わらない。文吾を無実にした未来でも、同じ場所でもう一度、青酸カリによる混入が起こる。この”変えたあとの事件”で使われた飲み物が、原作とドラマで違う。原作では青酸カリの入った飲み物が「牛乳」に変わり、ドラマでは土地の郷土料理である「はっと汁」に変わる(出典:Wikipedia「テセウスの船(漫画)」用語節)。つまり最初の1989年の事件(違い2)と、時間を変えたあとにもう一度起きる事件とでは、毒の運ばれ方そのものが別物になっている。なお、木村さつきが加藤みきおを引き取って育てる展開や、三島明音が長期間監禁されたのち保護される展開は、確認できた出典の範囲では原作・ドラマの双方に共通している。それぞれの人物のその後の運命まで版ごとに細かく突き合わせられる公式資料は見つからなかったため、この記事では触れない。

なぜここまで変えたと考えられるか
ここから先は、確かめた事実に基づく見立てであって、公式の説明ではない。原作は「時間を超えた因縁」という重いSF設定を軸に据えている。一方でドラマは、通常放送が1話54分(日曜21:00-21:54)という枠に収める必要があったのだろう。タイムスリップという仕掛けの説明そのものは残している。ただし事件の動機は「同じ時代を生きる人間どうしの恨み」という、より飲み込みやすい形に寄せているように見える。放送枠は初回・最終話が25分拡大の79分、第2話は15分拡大の69分だった(出典:Wikipedia「テセウスの船(漫画)」テレビドラマ節)。結末そのものは大きく変えず、そこに至る理由づけだけを作り替えている点が、この改変のいちばんの特徴だ。
原作へ進む前に
原作を読むなら、こういう人です
ドラマを見終えた人が止まりやすいのは「原作をどこから読むか」と「紙か電子か」です。
40代・録画したドラマを消化しきれていない
ドラマは見終えたのに、原作の続きは本棚に置いたままになっていませんか。1冊は薄いので、家事の合間の10分でも1話ぶんは読み進められます。
30代・帰りの電車で結末の余韻を引きずる
駅に着いても、共犯者の正体が気になって仕方ない。そんな夜こそ、Kindle版ならその場ですぐ次の巻を開けます。
20代・結末が気になって寝つけない夜がある
結末が気になって寝つけない夜こそ、電子版ならすぐに次の巻を開いて確かめられます。
60代・同じ枠のドラマを毎クール追いかけている
テセウスの船だけでなく、同じ日曜劇場枠の作品も次々に試したい人には、原作つきのドラマを見比べる楽しみ方もあります。
50代・小さいコマの吹き出し文字が見づらくなってきた
小さい文字の吹き出しを目で追い続けるのがつらい夕方でも、Kindle版なら文字を拡大して読めます。

前半を読む(1〜6巻)
共犯者の正体が明かされるまでの前半6冊。ドラマで見た事件が、原作ではどう積み上がっていくかを確かめる。
ドラマの第1話を見た直後に、事件そのものを原作の絵で確かめたい人へ
田村心がタイムスリップした直後の混乱を、原作の間の取り方で読みたい人へ
1989年の音臼小に流れる空気を、ドラマより先に原作で吸っておきたい人へ
誰が生き残るかを、ドラマのキャストのイメージを一度外して読みたい人へ
犯人捜しの折り返し地点を、原作の伏線の置き方で確かめたい人へ
前半の山場をいったん締める1冊。ここまでで区切って読みたい人へ
後半へ進む(7〜10巻)
共犯者の正体が動く後半4冊。7巻の続きから10巻の結末まで、飛ばさずに読み進める。
共犯者の正体が動き出す入り口を、ドラマの前に原作で読んでおきたい人へ
共犯者の正体がはっきり動く巻を、飛ばさずに読んでおきたい人へ
終盤に向けて伏線が閉じていく過程を、駆け足で追いたい人へ
結末そのものを、ドラマの記憶を消して原作だけで受け止めたい人へ
原作つきドラマ・タイムスリップものを横に広げる
『テセウスの船』は「原作つきの実写化」と「過去を変える物語」という2つの軸を持つ。前者は同じ「モーニング」連載の、実写ドラマ化された作品へ、後者はタイムスリップ・過去改変というテーマへ、それぞれ横に広げた。
同じ「モーニング」連載の、実写ドラマ化された法廷漫画を読んでみたい人へ
1巻で合わなければ、無理に10巻分は積まずに2巻までで様子を見たい人へ
タイムスリップという仕掛け自体の原点を、古典で確かめたい人へ
過去に戻ってやり直すという題材を、別の作家の筆致でも読み比べたい人へ
過去に戻って事件を防ごうとする題材を、もう1本読み比べたい人へ
ドラマ版そのものを見返す
原作を読んだあと、竹内涼真主演のドラマ版を手元でもう一度見返したい人向け。
配信が終了していても、10話ぶんを手元に残しておきたい人へ
原作を読み進める人の道具
全10巻を読み切るための、読む環境そのものを整える3点。
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よくある質問
Q1. ドラマ『テセウスの船』はいつ、どこで放送された?
A1. TBS日曜劇場で2020年1月19日から3月22日まで、全10話が放送された(出典:TBS公式サイト)。
Q2. 原作漫画は誰が描いていて、何巻で完結している?
A2. 東元俊哉による漫画で、講談社「モーニング」連載、全10巻で完結している(出典:講談社公式)。
Q3. ドラマと原作でいちばん大きく違うのはどこ?
A3. 共犯者の正体。原作はタイムスリップした「未来のみきお自身」、ドラマは田中正志という同時代の人物に変えられている(出典:シネマトゥデイ)。
Q4. 犯人自体は原作とドラマで同じ?
A4. 主犯の加藤みきおは共通している。違うのは共犯者の設定のほうだ。
Q5. 事件の舞台や日付もドラマと原作で同じ?
A5. 違う。原作は北海道・1989年6月24日。ドラマでは宮城県・1989年3月12日に変更されている(出典:Wikipedia「テセウスの船(漫画)」のあらすじ節・用語節)。



















