
『舟を編む』には単行本と文庫がある。中身は同じではない。文庫にだけ「馬締の恋文」という短い一編が入っている。
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先に結論
- これから初めて買うなら文庫でいい
- 文庫にだけ「馬締の恋文」が収録されている
- 単行本を持っていて恋文だけ読みたい場合も、文庫を買うことになる
単行本を選ぶ理由があるとすれば、装丁と判型の好みだ。中身の量では文庫が上になる。
どこが違うのか
| 単行本 | 文庫 | |
|---|---|---|
| 発売 | 2011年9月16日 | 2015年3月12日 |
| 版元 | 光文社 | 光文社文庫 |
| 「馬締の恋文」 | 収録なし | 収録あり |
| 判型 | 大きい | 小さい。持ち運べる |
| 価格 | 高い | 安い |
| 装画 | 雲田はるこ | 雲田はるこ |
装画はどちらも雲田はるこが描いている。この人はアニメ版のキャラクター原案も担当しているので、絵の顔がそのまま動くことになる。
「馬締の恋文」とは

本編の後ろに置かれた短い一編だ。題名のとおり、馬締が書いた手紙にまつわる話になっている。
本編を読み終えてから続けて読む形で並んでいるので、先にこちらだけ読む意味はない。順番どおりでいい。
これだけのために買い直す価値があるか
単行本を持っている人が悩むのはここだ。長さは短い。ただ、文庫は値段が下がっているので、買い直しの負担そのものが小さい。
本編をもう一度読み返すつもりがあるなら、文庫を1冊足しておくほうが結局は使う。
電子版という選び方
画面で読む形もある。文字の大きさを変えられるので、紙の文庫だと字が小さいと感じる人には向く。
ただし装画の見え方は紙のほうがいい。表紙を眺めたい人は紙を選ぶことになる。

贈り物にするなら
| 渡す相手 | 向くのは | 理由 |
|---|---|---|
| 本を読み慣れている人 | 文庫 | 恋文が入っている。中身で選べる |
| 普段あまり読まない人 | 文庫 | 薄くて軽い。持ち歩ける |
| 映像を先に観た人 | 文庫 | 省かれた場面を確かめられる |
| 飾って置く人 | 単行本 | 判型が大きく、装画が映える |
辞書を作る話なので、辞書と一緒に渡すという手もある。作中の『大渡海』は架空だが、比べる相手は実在する。
読む前に知っておくと楽なこと
中盤で13年ほど時間が飛ぶ。ここを知らないと、人が急に入れ替わったように感じる。話の骨組みは あらすじの記事 に、人物の関係は 相関図の記事 にまとめてある。
映像から入りたい人は 映像化を比べた記事 を先に読むといい。配役は キャストの記事 に並べた。
版ごとの作りは アニメ版の記事 と ドラマ版の記事 にある。
紙で読むか、耳で読むか
文庫1冊ぶんの長さがある。目で追う時間が取れないなら、耳から入る手もある。
どんな作品が朗読に向くかは 3つの軸で絞る方法 で分けている。
夜に静かな時間を作る方法は 夜に映画を諦めない選び方 に書いた。家電を扱うサイト では、寝ながら使っても耳が痛くならない型を比べている。
映像化のほうから入りたいなら、映像とカメラを扱うサイト に画づくりの話がある。
紙を持たずに寝転がって観たい人には 寝室のプロジェクター選び が向く。
読む順番の一般論は 先に読むか先に観るかの記事 に、版が複数ある別の作品は 横関大『再会』の記事 に書いた。

原作について
作者は三浦しをん。版元は光文社。2012年の本屋大賞を受賞している。
執筆にあたっては岩波書店と小学館の辞書編集部に取材している。作中の作業の細かさは、そこから来ている。
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寝る前にスマホを見て、そのまま時間が過ぎていませんか
画面の光を浴びると目が冴えます。読むつもりが、別のものを見て終わることもあります。
『舟を編む』を読み切れずに置いてあるなら、続きは音のほうが早いです。音だけなら画面を消したままで済みます。眠ってしまっても、次の日は止まったところから始められます。
合わなければ、期間内にやめられます。
無料期間や対象はキャンペーンで変更されることがあります。申し込み画面で最新の条件をご確認ください。
よくある質問
Q1. 文庫と単行本で本編は違いますか
本編は同じです。違うのは、文庫にだけ「馬締の恋文」が加えられている点です。
Q2. 上下巻に分かれていますか
分かれていません。文庫1冊に収まります。
Q3. 続編はありますか
続編はありません。文庫収録の「馬締の恋文」が、本編の外にある唯一の一編です。
Q4. 単行本を持っています。買い直す必要はありますか
必要はありません。ただ「馬締の恋文」は文庫にしか入っていないので、読みたい場合は文庫を手に入れることになります。
Q5. どちらが読みやすいですか
持ち運ぶなら文庫、字の大きさなら単行本です。字を大きくしたいなら電子版という選び方もあります。
どちらを買うかで止まる人が、気にしていること
判断が分かれる理由は人によって違います。よくある4つを置きました。
30代・単行本を持っていて買い直すか迷う
本編は同じです。買い直す理由になるのは「馬締の恋文」だけで、そこは短い一編です。
20代・かばんに入れて持ち歩きたい
文庫です。上下巻に分かれていないので、1冊持てば移動中に読み切れます。
60代・文庫の字が小さくて続かない
電子版なら文字を大きくできます。装画を眺めたいなら紙、読み通したいなら電子という分け方です。
40代・人に贈るつもりで選んでいる
読み慣れていない相手なら文庫が向きます。薄くて軽く、渡された側の負担が小さくなります。
この本と、隣に置ける一冊
作中で作っているのは架空の辞書ですが、比べる相手は実在します。原作と一緒に1冊あると、登場人物が何を争っていたのかが分かります。
まず原作を手に入れる
買うと決めたら、あとは版を選ぶだけです。同じ作者の他の作品も、文庫で揃うので並べて置けます。
文庫版。単行本には無い「馬締の恋文」が後ろに入っています。
同じ作者の便利屋シリーズ。文庫で揃うので、続けて買い足せます。
駅伝を目指す学生の話。集団で1つを仕上げる型が共通します。
一緒に置く辞書を選ぶ
本編を読むと、辞書そのものを引きたくなります。中型が1冊あれば、作中の議論をそのまま手元で試せます。
語釈に癖がある1冊。読み物として通読する人もいる辞書です。
新しい言い方をどこまで採るかの姿勢が出ます。作中の争点そのものです。
定義が短く、引き比べの入口に向きます。作者が取材した出版社の1つです。
贈り物として選ぶなら
本と一緒に渡すなら、置いて使えるものが向きます。辞書は読み終わらないので、渡したあとも残ります。
約25万項目。贈り物としての重みがあり、長く使われます。
机上版。開いたまま置けるので、机のある人に渡すならこちらです。
総ルビで語釈が短く、子どものいる家に渡すのに向きます。
文庫で揃う受賞作から次を選ぶ
『舟を編む』は2012年の本屋大賞受賞作です。同じ賞の作品は文庫化されているものが多く、値段を抑えて買い足せます。
受賞作の文庫。1つの出来事を長い年月で見直していく形です。
調律師を書いた受賞作。職人の仕事を書く型が近い側です。
受賞作。薄めで読みやすく、贈り物にも選ばれています。
薄くて軽いものから戻す
長編が続かなくなっている人は、まず短いもので読む習慣を戻すほうが早いです。どれも文庫1冊で終わります。
短い文章で書き切られた作品。移動中の1往復で読み終わります。
連作短編。1話ごとに区切りがつくので、途中でも止めやすい構成です。
短い章が積み重なる作品。少しずつ進めても筋を見失いません。
映像化された作品を原作で
映像から入った人は、原作で省かれた部分を確かめる読み方ができます。どれも文庫で手に入ります。
実写化された推理小説。原作の仕掛けは文章でしか成立しません。文庫1冊で終わります。
映画化された推理小説。設定が特殊で先が読めません。
ドラマと映画の両方になった警察小説。文庫で全巻揃うので、買い足しやすい側です。
『舟を編む』の記事
この作品は映像化が3回あり、版ごとに変わった点が違います。知りたいところから読めます。
- 舟を編む 映画と原作の違い|3回の映像化で変わった点を比べる
- 舟を編む キャスト一覧|映画版・アニメ版・ドラマ版で主役が入れ替わる
- 舟を編む アニメ版|実写2作と違い、辞書を作る人が監修についた
- 舟を編む あらすじ|ネタバレなしで骨組みだけ。結末には触れません
- 舟を編む ドラマ版キャスト|池田エライザの役は原作の主人公ではない
- 舟を編む 相関図|登場人物7人の関係を映画版とドラマ版で比較
- 舟を編む の意味|なぜ辞書を作る話が「舟」なのか
まとめ
これから買うなら文庫でいい。値段が下がるうえに、中身が1編多い。
- 文庫にだけ「馬締の恋文」が収録されている
- 本編はどちらも同じ。上下巻には分かれていない
- 装画はどちらも雲田はるこ。アニメ版のキャラクター原案も同じ人
- 単行本を選ぶ理由は、判型と装丁の好み


















