
ドラマ版『舟を編む』は、副題を『私、辞書つくります』という。この「私」は、原作でいえば後半から出てくる人物のことだ。主演の座がそこに置かれている。
この記事には広告(PR)を含みます。結末には触れません。
放送の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 題名 | 舟を編む〜私、辞書つくります〜 |
| 放送局 | NHK BS/NHK BSプレミアム4K |
| 放送期間 | 2024年2月18日〜4月21日 |
| 話数 | 全10話 |
| 脚本 | 蛭田直美 |
| 演出 | 塚本連平/麻生学 |
| 音楽 | Face 2 fAKE |
キャスト一覧
| 役名 | 読み | 担当 |
|---|---|---|
| 馬締光也 | まじめ みつや | 野田洋次郎 |
| 林香具矢 | はやし かぐや | 美村里江 |
| 西岡正志 | にしおか まさし | 向井理 |
| 荒木公平 | あらき こうへい | 岩松了 |
| 松本朋佑 | まつもと ともすけ | 柴田恭兵 |
| 岸辺みどり | きしべ みどり | 池田エライザ |
| 佐々木薫 | ささき かおる | 渡辺真起子 |
| 宮本慎一郎 | みやもと しんいちろう | 矢本悠馬 |
| タケ | — | 草村礼子 |
池田エライザが演じる岸辺みどりは、原作では13年後の場面から登場する人物だ。ファッション誌から辞書編集部に異動してくる。
馬締光也は野田洋次郎。音楽をやっている人が、言葉に取り憑かれた編集者を演じる形になる。
なぜ主役が入れ替わったのか

原作と映画版は、馬締光也を中心に据えている。辞書に人生を差し出す人の話として進む。
ドラマ版は、そこへ後から入ってきた人の目を選んだ。岸辺は辞書のことを何も知らないところから始まるので、視聴者と同じ位置に立っている。全10話ぶんの尺があるから成立する組み方だ。
副題が答えになっている
『私、辞書つくります』の「私」が誰かを知ってから観ると、1話目の入り方が変わる。この副題は、視点を宣言している。
映画版・アニメ版と並べる
| 役名 | 映画 2013 | ドラマ 2024 | アニメ 2016 | |
|---|---|---|---|---|
| 馬締光也 | まじめ みつや | 松田龍平 | 野田洋次郎 | 櫻井孝宏 |
| 林香具矢 | はやし かぐや | 宮﨑あおい | 美村里江 | 坂本真綾 |
| 西岡正志 | にしおか まさし | オダギリジョー | 向井理 | 神谷浩史 |
| 荒木公平 | あらき こうへい | 小林薫 | 岩松了 | 金尾哲夫 |
| 松本朋佑 | まつもと ともすけ | 加藤剛 | 柴田恭兵 | 麦人 |
| 岸辺みどり | きしべ みどり | 黒木華 | 池田エライザ | 日笠陽子 |
| 佐々木薫 | ささき かおる | 伊佐山ひろ子 | 渡辺真起子 | 榊原良子 |
| 宮本慎一郎 | みやもと しんいちろう | 宇野祥平 | 矢本悠馬 | 浅沼晋太郎 |
| 三好麗美 | みよし れみ | 池脇千鶴 | — | 斎藤千和 |
| タケ | — | 渡辺美佐子 | 草村礼子 | 谷育子 |
3つを役ごとに比べた一覧は キャストをまとめた記事 に、版ごとに何が変わったかは 映像化を比べた記事 にある。

原作を知らなくても入れるか
| こんな人 | ドラマ版は | 理由 |
|---|---|---|
| 原作も映像も未見 | 向く | 岸辺と一緒に辞書を知っていく形になる |
| 原作を読んだ | 向く | 脇にいた人物が主役に立つ差が見える |
| 映画版を観た | かなり向く | 同じ話が別の重心で組み直される |
| 2時間で終わらせたい | 向かない | 全10話。映画版のほうが早い |
| 辞書の作業そのものを見たい | アニメ版も | 本職の監修が入っている |
アニメ版だけの特徴は ノイタミナ枠の記事 に、話の骨組みだけ先に知りたい人は あらすじの記事 を先に読むといい。
読んでから観るか、観てから読むかで印象がどう変わるかは 先に読むか先に観るかの記事 にまとめてある。
1つの原作が何度も映像になる作品は他にもある。横関大『再会』の記事 では、版ごとの扱いの差を追った。
全10話を続けて観るなら
1話ずつ配信で追う形になると、間が空いて人物を忘れる。まとめて観るほうが向く作品だが、そうすると夜に時間を取ることになる。
放送の時間帯に音を出せないなら 夜に映画を諦めない選び方 が使える。家電を扱うサイト では、10話ぶんつけていても耳が痛くならない型を比べている。
同じ机の場面でも、実写ドラマとアニメでは光の当て方が違う。そこが気になり出したら 映像とカメラを扱うサイト のほうが説明は早い。
録画を溜めて一気に観る派なら 寝室のプロジェクター選び も向く。

原作を読むなら
ドラマから入った人が原作に戻ると、岸辺の出番が思ったより後ろだと分かる。そこがこの映像化の一番の変更点だ。
原作は三浦しをん。光文社から出ている。文庫版には単行本に無い「馬締の恋文」が付いているので、これから買うなら文庫でいい。
2012年の本屋大賞を受賞した作品でもある。
全10話を追う時間が取れないなら、原作を耳から入れる手もある。作品の向き不向きは 3つの軸で絞る方法 で分けている。
PR・広告を含みます
気になる本はあるのに、どれから買うか決められない
1冊ずつ選ぶのは、それ自体が労力です。外したときの後悔も先に立ちます。
『舟を編む』のような長さの本ほど、耳のほうが先に終わります。聴き放題の対象なら、順番を決めずに次々と試せます。合わなければ途中でやめて、別の一冊へ移ればいい。選ぶ前に、聴いて決められます。
合わなければ、期間内にやめられます。
無料期間や対象はキャンペーンで変更されることがあります。申し込み画面で最新の条件をご確認ください。
よくある質問
Q1. ドラマの主演は誰ですか
池田エライザです。役名は岸辺みどり。辞書編集部に異動してくる編集者で、馬締光也を演じるのは野田洋次郎です。
Q2. 何話ありますか
全10話です。NHK BSとNHK BSプレミアム4Kで、2024年2月18日から4月21日まで放送されました。
Q3. 映画版と同じ話ですか
同じ原作ですが、中心に置く人物が違います。映画版は馬締光也、ドラマ版は岸辺みどりの視点で進みます。
Q4. 原作を読んでいないと分かりませんか
分かります。岸辺は辞書のことを知らないところから始まるので、視聴者と同じ位置に立っています。むしろ未読のほうが入りやすい作りです。
Q5. 香具矢は誰が演じていますか
美村里江です。映画版では宮﨑あおい、アニメ版では坂本真綾が演じています。
『舟を編む』の記事
この作品は映像化が3回あり、版ごとに変わった点が違います。知りたいところから読めます。
- 舟を編む 映画と原作の違い|3回の映像化で変わった点を比べる
- 舟を編む キャスト一覧|映画版・アニメ版・ドラマ版で主役が入れ替わる
- 舟を編む アニメ版|実写2作と違い、辞書を作る人が監修についた
- 舟を編む あらすじ|ネタバレなしで骨組みだけ。結末には触れません
- 舟を編む 相関図|登場人物7人の関係を映画版とドラマ版で比較
- 舟を編む 文庫と単行本の違い|「馬締の恋文」はどちらに入っているか
- 舟を編む の意味|なぜ辞書を作る話が「舟」なのか
ドラマ版から入る人が、最初に引っかかるところ
全10話は、まとまった時間が要ります。よくある4つの詰まり方を置きました。
30代・配信で1話ずつ追うと間が空く
人物の名前を忘れて戻ることになります。役名の一覧を手元に置いておくと、そこで止まりません。
40代・池田エライザ目当てで観始めた
この版は彼女の役が主演です。映画版では脇に置かれた人物なので、比べると差がはっきりします。
50代・音を流しながら家事をしたい
辞書の紙面を映す場面が多く、音だけだと落ちます。原作を耳で入れておくと画が補えます。
60代・BSを録画しても再生まで進まない
全10話を一気に観るより2話ずつが向きます。章の区切りで止められる作りになっています。
辞書と、この人たちが読んでいる本
作中の『大渡海』は架空ですが、比べる相手は実在します。1冊手元にあると、編集部の会話が実感になります。原作と、次に読める本も並べました。
原作で岸辺の出番を確かめる
ドラマから入った人が原作を開くと、岸辺の登場がずいぶん後ろだと分かります。そこがこの映像化でいちばん大きく変えられた点です。
原作。ドラマとの重心の差は、読むといちばん早く分かります。
同じ作者の便利屋シリーズ。こちらも実写化されています。
同じシリーズの短編集。1話が短く、ドラマの合間に読めます。
編集部が争っている語釈を引く
作中の議論は、実際の辞書でも違いが出ます。同じ言葉を引き比べると、登場人物が何を賭けていたのかが分かります。まず1冊なら中型から。
語釈に個性があることで知られる1冊。読み物としても成立します。
新しい言い方を早めに採る側。作中の松本が向かった方向です。
定義を短く切る側。作者が取材した出版社の1つが出しています。
大型辞典で規模を体感する
『大渡海』は見出し語24万語の設定です。実際に近い規模の辞書を手に取ると、10年以上かかるという台詞の重さが変わります。
約25万項目。作中の規模にいちばん近い実在の辞書です。
同じ内容の机上版。開いたまま置けるので引き比べが速くなります。
1つ前の版の普通版。まず試してから最新版に移る人向けです。
映像化された小説から次を選ぶ
ドラマから原作へ戻る流れが合った人は、同じ形でもう1本いけます。どれも実写化されていて、原作と見比べる余地があります。
ドラマと映画の両方になった警察小説。同じ役を複数の俳優が演じています。
実写化された作品。記者と当事者の両側から追う形です。
実写化された推理小説。愛称で呼び合うので原作でも顔が立ちます。
本屋大賞から次を選ぶ
『舟を編む』は2012年の本屋大賞受賞作です。映像化されたものが多いので、観てから読む流れをそのまま続けられます。
ピアノの調律師を書いた受賞作。音を言葉にする仕事という点で、辞書づくりと並びます。
受賞作。長い年月をかけて1つの関係を見直す形で、時間の扱い方が近い側です。
受賞作の上巻。閉じた場所に人が集まる型で、顔が早く立ちます。
会話が多く、耳でも追える
ドラマで声に慣れた人は、朗読との相性がいいです。会話の比率が高い作品なら、家事をしながらでも人物を取り違えません。
会話で進む推理小説。台詞の量が多く、ドラマを観たあとでも読み進めやすい側です。
連作短編。1話が30分ほどで読み切れるので、放送を待つ週にちょうど収まります。
直木賞受賞作。だます側から進むのでテンポが速い側です。
まとめ
ドラマ版『舟を編む』は、NHK BSの全10話。
- 主演は池田エライザ。演じるのは原作で後半から出てくる岸辺みどり
- 馬締光也は野田洋次郎。香具矢は美村里江
- 副題『私、辞書つくります』の「私」が、視点の宣言になっている
- 映画版は馬締中心。同じ原作から重心が入れ替わっている


















